tsukumo

2019年12月5日木曜日

金鉱を掘る人になるか、ジーンズを売る人になるか

最近、株式相場をはじめとするマーケットに新規に参入する方が多い印象です。

日本証券業協会によると
http://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/files/kojinkabunushidoukou20180724.pdf


個人株主の数は、アベノミクス以降着実に増えています。

安倍政権自体が、かなりマーケットの動向を気にしている政権ですので、NISA口座やジュニアNISA、つみたてNISAなどの個人がマーケットで資産を作ることを後押しする政策と、日銀や年金を巻き込んだかマーケットの買い支え、日本円が不当に高くならないようにする政策が功を奏したように思います。

実際、安倍政権発足以前の民主党政権下では、日経平均株価は1万円を割っているのが、普通でしたし、現在の株価は民主党政権の時の株価の2倍以上で推移しているわけですし、ドル円レートも80円程度で不当な円高に苦しんでいましたが、ここ最近はだいぶ楽になったのではないでしょうか。

政策的にも、株の上昇を支援していますし、実際に日経平均も上がっていますので、それまで投資に縁のなかった個人がマーケットに参加し始めているというのが、現状だと思います。当然、将来の年金や、豊かな老後を送るためには、資産が必要だというのも、参加の理由でしょう。

安倍政権発足前から株式投資をしていた方にとっては、ここ数年は、やっと報われたという感じだと思います。それはそうです。日銀もETFなどを買ってくれますし、年金のGPIFもポートフォリオの株の比率を上げていますし、その二つのアナウンス効果もあり、それにつられて外国人のマーケット参加者も増えて、結果、日本の個人投資家もNISAなどを通じてマーケットに参加してきています。
つまり、ここ数年は、日本のマーケットは、拡大期といえます。参加する人のパイが増えていたということです。もっと言うと、政策的に「買い」の参加者が拡大したといえます。

ある種のゴールドラッシュみたいなものです。

「なんか知らないけど、日本株買うと儲かるらしいよ。」

みたいなものだと思います。
それで、個人も参加しだしたと。

参加者が増えてくると、周辺も賑わいますよね。実際のゴールドラッシュでも、周辺の酒場や宿やスコップ屋、雑貨、衣料品店などは儲かったのではないでしょうか。その最たるものがリーバイスだといわれています。
リーバイスの丈夫なジーンズは、金鉱労働者に愛されて、ゴールドラッシュが終わっても皆履きつづけました。

最近の参加者が順調に増え続けている日本のマーケットでも同じことが起きていると思います。

株式も含めた資産管理アプリや、投資セミナーも増えているでしょうし、投資のブログ、投資サロンなど、当然、証券会社もいろいろな切り口の違うサービスを始めています。
これらをマーケット周辺事業と定義づけると、証券会社や雑誌社、投資助言会社などの組織的に行っているのと、個人や小規模事業者が運営しているものに分かれると思います。

投資人口が増えている現実をみれば、目先の利く個人が、マーケット周辺事業に参加しようと試みるのは当然と言えます。
かくいう私も。このブログで・・・(笑)…失敗してますが。

株式投資は、不確実の中で利益を出すという全くもって仕事とは言えないようなものですけれど、マーケット周辺事業は、投資家というお客さんにサービスを提供して対価をもらうという仕事と呼べると思います。
どちらが、安定するかといえば、マーケット周辺事業だと思います。

マーケット周辺事業に参加する個人や小規模な方には、テンプレみたいなものがありますよね。

例えば、株を3万円で始めて3年で5億円ににした私が、あなたにやり方を教えます的なものです。

会社組織なら、会社の看板がありますから、儲かったアピールはいらないのですが、個人がマーケット周辺事業に参加しようと思っても、どこのだれかわからない人に相場の事とか教えてもらおうとは思わないでしょうから、儲かったアピールが激しくなってしまうということだと思っています。

マーケット周辺事業に参加している個人が、儲かったアピールをするのは、しょうがない事かもしれません。

其の雛形もロバートキヨサキさんが原型でしょうけれど。ロバートキヨサキさんは、何度か破産していますし、一番の事業は金持ち父さん事業でしょう。
お金持ちアピールをして、セミナーやら本などのコンテンツを売るというビジネスなんだと思います。今は、金持ち父さんビジネスを成功させて本当にお金持ちでしょうけれど。

ちなみに全部は、読んだことはないですけれど、ロバートキヨサキさんの「金持ち父さん、貧乏父さん」は、非常に共感できる本だと思います。

金鉱を求めて皆がやってきたゴールドラッシュも最終的には終わりました。現在のマーケットは、いかがでしょうか?まだまだ上がり続けると言う人もいれば、もうピークです、という人もいます。一回下がってからまた上がると言う人もいれば、一回あがってから下がると言う人もいます。どちらにしろ、マーケットもそれに参加する人も、徐々に変わっていくのだと思います。

そして、状況が変わったときに、リーバイスのジーンズのように残り続けるものが出てくると思います。それは何か?
家計簿アプリです。(適当)

まあ、あまり投資経験がない方は、特定の誰かを信じるより視野を広く持ってやった方がいいですよね。

飽きちゃったのでこの辺で。