tsukumo

2021年12月17日金曜日

岸田さんの言う「新しい資本主義」という謎

 この記事を書いているのは、2021年12月17日です。

第二次岸田政権が発足して1か月ちょいが過ぎました。

率直にいうと、投資家界隈からの評判は良くないですよね。日経平均が下落基調ですし、何より、就任一か月で金融所得課税の強化、自社株買いの規制に対する言及で日経平均を急落させた実績がありますから。


岸田政権の目玉「新しい資本主義」とは一体何なのだ?というのが個人的に気になっていまして、色々と調べているのですが、解説する人すら実態が掴めてないようで、今のところ「得体が知れない」というのが結論だと思います。岸田さん本人も特にビジョンはないのかもしれません。

そんな中でも新しい資本主義について、勝手に解説してる人もいて、ソースも無けりゃ妄想全開なので読んでて苦笑してしまう人もいたりと、おもしろギミック満載です。

敢えて、私的に感想めいたものを書くとすれば、岸田さんは賃金を上げたいのと増税がしたい、という事だと思います。

自民党総裁選初期の頃に言っていたのが、岸田さんの本音だとすれば、新自由主義的なモノから脱却して賃金を上げたい、というのが経済に対するスタンスだと思います。

新自由主義の定義は難しいところですが、日本に限って言えば、雇用制度の多様化によって賃金が上がりにくくなった、と言えると思います。逆に言うと、働き方の多様性が増えたと言えますが、その対価として企業の末端の人件費は抑えられて、人件費を気にせずに価格設定が出来て(デフレ)、国内経済規模がコンパクト化し続けている現象だと言えると思います。

率直に言えば、2000年代初頭から雇用制度の改革を中心にした経済政策は、普通の国民にとっては失敗だった、と言ってもいいと思います。ただし、世界的潮流から見れば、それについていかなくてはならなかったような気もします。

アベノミクスも、所謂新自由主義と言われるモノへのそのルールの中での延長線上で最大限の抵抗だったと思います。日本人は全体的に貧乏になってる、世界的に裕福な国は金融がしっかりしてるので金融に力を入れたのだと解釈しています。

岸田さんは、就任一か月ですが、まあ何もやってない感がありますよね。前任の菅さん、その前の安倍さんも就任一か月でこれやります!というのをぶち上げてましたが、岸田さんはノンビリやってますね。

日本の総理の任期は、だいたい一年くらいです。岸田さんはその辺をどう考えているか。4年の任期を全うできると考えているからのんびりしてるのか?

色々と謎なのが岸田政権ですね。謎だとマーケットの疑心暗鬼ばかり呼ぶのでいい影響はないと。

雇用環境をガラッと変えるつもりなら規制てんこ盛りになるでしょうし、今まで通り雇用市場に任せながら賃上げを目指すのも難しいでしょうし、任期の件もあるのでどうなるんでしょうね。

謎です。