tsukumo

2021年3月20日土曜日

読書感想文 2

 この記事を書いているのは、2021年3月20日です。

昨日は、日銀金融政策決定会合で、債券金利の幅が少し広がったり、ETF買いに対するスタンスが変化したりとマーケット参加者は、それぞれ思うところがあると思います。

本日のお題は

「倒産の前兆 帝国データバンク情報部 著」の読書感想文です。

株式投資をしていると、たまに、というかよくと言ってもいいですが、市場から退場する企業に出くわします。ある時は、あんまり知らないような企業が債務超過で倒産したり、なんとか会社を買い取ってもらったりという事が、日常にありますし、たまによく知っている有名企業もやらかしてしまう事もあります。

私の仕事柄(無職ですが)、長期で企業の株を持つことが多いですが、一番イヤなのが、企業倒産ですね。

株式投資の基本システムからいえば、最終的にすべての責任をお金で取るのは株主というルールの上に成り立っていますので、仮に企業が倒産したら、その保有株は、紙屑以下、データから消えて無かったことになりますし、基本的には株式に出資した分のお金は返ってきません。

私は、今までに倒産した会社の株を持っていたことはないですが、それはただ運が良かった、だけとも言えます。

というわけで、株が上がる企業を普段は探しているのが投資無職ですが、倒産する企業について少し考えておいた方がより賢明だろうという事で、この本を取った次第です。

この本の内容は、一言でいえば、倒産した企業の事例集です。倒産企業だからといって、創業以来事業が上手くいってなかったという事はなく、むしろ、事業が軌道に乗っていたのにかかわらず、債務超過に陥り、金融機関にも見捨てられて、買収交渉も決裂して倒産に至るわけですが、その過程を淡々と紹介していく本です。

ただの事例集ですが、センシティブな人が読むと気持ち悪くなるかもしれません。5ページとか8ページで一社潰れていくストーリーが連続して綴られていくわけですから。

日本海洋掘削が潰れたのとか、知りませんでしたし、江守グループも潰れてたんですね、というくらい、投資無職にとっては市場から退場した企業には興味がなくなるんだ、と実感しましたね。



ここからは、全体を通しての私の感想ですが、当然ですが、創業何百年の会社でさえ潰れるときは来ます。今、絶好調の企業でもいつかは潰れるのでしょう。

企業にとっては、真っ当に企業活動、経済活動をするのは当然のこととして、社会や行政制度、顧客のニーズ、ありとあらゆる事業環境に影響を受けます。この事業環境というのが、企業が生きるか死ぬか、の分かれ道になるわけで、如何に時代、事業環境に対応できるか、というのが老舗企業になれるかどうかの分かれ道なんだと思います。

そして、事業環境に対応して何十年、何百年と事業内容を変化し続けても、何かの拍子で時代に合わない時が来るのだと思いますし、その時が企業活動の終了になる時なんでしょう。

事業内容の変化についても、時代や事業環境に対応するつもりで事業内容を変化させようとしても、それが不正解だと、即、退場になる場合も多く、企業運営は非常に難しいですね。

昨今だと、SDGsだったり、環境負荷の問題、次世代のエネルギー問題、食料問題、電気自動車、など事業環境の大幅な転換を求められている企業は多いように思います。上手に、新たな事業を創出できれば、企業は生き残りますし、対応できなければさようならの厳しい世界でしょう。

日本企業は、アメリカの企業と比べ、事業環境に対応して事業内容を変えて生き残るところが多いように思います。アメリカは一山当てたら稼ぐまくって、事業環境が企業に合わなくなったらさようならが多いように思います。Microsoftとかアップルとかは、環境に対応するようになってきていますが。

こういう周りの環境によって影響を受けるのは、なにも企業だけではないですし、企業人でも30年以上の勤労年数の中で、色々と変化があるわけです。例えば、パソコンで資料作れ、だとかハンコは廃止だとか、飛び込み営業は難しくなって反響営業メインになったり、と。投資無職にしても、投資に課される税金が変わったり、日銀やGPIFの金融緩和や日本株の買い入れ額や比率の変化なんていうのは、よくある事です。

個人だとしても、自分はちゃんとやってるかを時折チェックしないといけませんし、周りはどうなってるのかを注意深く観察しないといけないでしょうし、それに合わせて変化し続けないといけないんだと思いました。

感想文だけに内容の説明よりも私の勝手な感想の方が多くなってしまいました。

内容は、あくまでも倒産企業の事例集です。




hontoという書籍サイトは、超おすすめですね。大日本印刷が運営しているという事業環境に合わせて変化した賜物の書籍サイトだとも言えますね。




















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