tsukumo

2021年12月28日火曜日

ドキュメンタリー「GET BACK」を見ての個人的感想

 この記事を書いているのは、2021年12月28日です。

年末です。引きこもりなので家の掃除はいつだってバッチリです。年末まで相場をやるという習性はないので毎日、株価を軽くチェックして終わりにしています。

先日、テレビが無いし契約もないのにNHKに訪問されたので腹が立って、サブスクを契約してやろう(?)と思い立ち、どんなのがあるんだろうと眺めてたら、ザ・ビートルズのドキュメンタリーがディズニープラスで公開になっているという事で見てみることにしました。

子供の頃、すでに解散しているのにも関わらず、日本ビートルズファンクラブ的なものに入っていまして、少ないお小遣いから会費を払っていたことを思い出すとともに、今考えるとそのファンクラブは公式だったのか、ある意味幼少の私は詐欺にあっていたのではないか?という疑惑すら感じています。(笑)

ビートルズは、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの四人からなるロックンロールバンドです。

私の彼らに対する印象は

ジョン:リーダー。狂人。この人のおかげでバンドは売れた。中期以降はバンドに興味なくなってポールの好きにやらせていた。

ポール:ジョンの子分。美メロを書くが、同時期に活躍していたエルトンジョンとかと比べてそこまで才能があるとは思えない。最近の評価の持ち上げすぎなのは長生きした残存者利益(?)。

ジョージ:ポールの子分だったが、本当はジョンが好き。ギターが下手なのが自虐ギャグ(?)の名ギタリスト。

リンゴ:変態ドラマー。他のメンバーから基本的に何も言われない。注文されれば軽くやってしまう。たまにろくすっぽドラムを叩かない曲がある。

さて、この「GET BACK」というドキュメンタリーは、解散寸前の彼らの映画「LET IT BE」という映画の未公開部分をふんだんに使って6時間以上3部構成の映像集に再編集したものと言えます。「LET IT BE」と言えば、小室圭氏ですが(笑)

内容は

パート1:仕切るポールとやる気のない他のメンバー、そしてジョージが脱退してみんなで謝りに行くけど許してもらえない編。

パート2:ジョンとポールがジョージの脱退問題で密談してるのを花瓶にマイクを仕込んで盗聴(笑)。ここが凄い。表では、ジョージの勝手にさせろ、というジョンが密談では、俺たちが悪い事をポールに諭す。そして二回目の謝罪にいきジョージは帰ってくる。その後、ジョンが仕切るようになり、なぜかみんな笑顔で演奏することが多くなる編。

パート3:主導権を失ったポール。バンドは本来のビートルズの姿であるジョン主導になるが、全員の合意がないと話が進まないのはおかしいと訴えるポール、のちに解散の直接の解散の引き金になるアレンクレインの話をジョージに雑談風にするジョン。そして、伝説のルーフトップセッションへ。

ここからは、私の完全なる主観です。

まず、ポールと他のメンバーの温度差が凄いところから始まります。ポールだけ血色が良く、ジョンとジョージは悪い薬にハマっていた時期でもあり、かなりダウナーなところからセッションは始まります。ちなみにポールはこの時点で大麻で逮捕された唯一のメンバーですが。

パート1は、とにかく険悪です。ポールがジョンには気を使いながら、リンゴには適当に注文を出し、ジョージには細かく指示を出していきます。ポールの、俺は出来る男と自負しているのと他のメンバーのしらけ具合の対比が凄い。スタッフはポールに話をすることが多く仕切ってるのはポールであるというのはメンバー以外の共通認識のようです。

ポールとメンバーの間は険悪なので、ジョージがいきなりバンドを辞めると言い出して、去っていきます。ジョンはジョージについて勝手にすればいい、と冗談交じりにスタッフみんなに言います。一応、メンバーでジョージに謝りに行こうという事になって話し合いに行きますが、一回目は決裂してしまいます。

そして、ジョンとポールの会話の盗聴(笑)になります。恐らくここがこの映像集の一番の肝でしょう。ジョンは、ポールにバンドの中心は自分たちだけれどジョージに少し気づかいが足らなくて彼を傷つけてしまったのは自分たちのせいだ、と言います。そして、最近ポールとジョージにバンドを好きなようにさせてしまった(ジョンがバンドに興味を失いつつある)ことを謝罪します。さらにポールにバンドが「仕事」になってしまっていると苦言を呈するわけです。

そして、もう一回メンバーでジョージに謝りに行って、ジョージは戻ってきます。

もともと、この映像はTVショーのためのもので最後にライブ的なモノをやって終わりというのをポール主導でやっていたのですが、バンドがおかしな方向に行ってしまって全盛期のような演奏も出来ないメンバーの事もあって、今後どうするんだ?、映画にするか?的なことになっていきます。そして最後にライブをするか、しないか、このセッションはアルバムにするのか、などビジネス的なものと創作のせめぎあいが起きてきたりします。

最初のTVショー用で使っていたスタジオは話がポシャったこともあり、バンドの自社ビル内に急遽スタジオを作ってそこでセッションを続行するようになります。

それまで、一日たりともカメラを止めなかったのですが、機材の移動とバンドの意向で一日撮影禁止になります。

この撮影をしなかったメンバーだけ(?)の一日で何があったのか。次の日からのセッションは、ジョンが主導して演奏していくようになります。

パート1では、ポールのくそ注文のせいで歌っていても白い歯が見えないくらい面倒そうな三人のメンバーでしたが、ジョンの永遠とオチャらけながら歌い道化になりながら仕切っていくスタイルに先日とは打って変わって苦笑いをしながらメンバー全員は演奏をしていきます。

恐らく、売れる前からスターダムになった頃の彼らの本来のスタイルは、くだらないことを言い合いながら曲を作っていくスタイルだったんだと思いました。

先ほどのジョンとポールの密談で「仕事」になってしまったバンドが本来の姿に戻っていくという姿をとらえているんだろうと思いました。

パート1では、あれだけ尊大な態度だったポールも笑顔が戻り、十代のころのように楽しく演奏しますが、時折、仕事であることも思い出しているのも見て取れます。

その一方、ビートルズの一員に戻りつつあるジョン、その傍らにいるヨーコオノの物理的距離感がパート1の頃と比べると数センチ~数十センチ離れているのが個人的なツボであったりします。

十代からの仲間である彼らが、ビジネス的成功を収めてバンドが仕事になり、メンバーの一人がよりビジネスライクにバンドをしようとする中、ジョンレノンのまずは楽しくやろうぜ、的なノリが結果としてチームとしての結束を取り戻していくという出来すぎドキュメンタリーでした。

仕事でもスポーツでもそうですが、一人の才能だけじゃ、たかが知れているというのを胸に刻み込むような映画でした。個人投資家は他人とつるむと逮捕されますが(笑)

今作品のプロデューサーとしてメンバーで生存してるポールとリンゴも名を連ねていますが、敢えて自分にマイナスイメージになりそうな作品に参加したポールも偉いなあ、と思いました。

正直に言うとファン以外に需要あるのか?ではあったりします。個人的には100点満点中200点の出来でしたが(笑)


























0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。