tsukumo

2019年2月19日火曜日

気になる企業シリーズ#3 チャイムを鳴らしたらアパートの玄関が全部開いた編


この記事を書いているのは2019年2月19日です。

買うかどうかわからないけれど、気になっている企業を見ていくシリーズ#3です。
第三回目は、8848レオパレス21です。

レオパレス21は、主にアパートを建築して、転貸する企業です。最近は、老人ホームなどにも進出しているそうです。アパートにはテレビが備え付けてあったりすることもあるそうです。

ネット上では、昔から、レオパレス21のアパートの壁の薄さがネタになっていて、「チャイムを押したら住人全員が玄関を開けた。」「テレビのリモコンを操作したら、隣のテレビのチャンネルが変わった。」など笑い話に長い間なっていました。

かく言う私も、昔、アパートに住んでいたことがあり、レオパレス21のネタほどではないですが、隣の人のクシャミ程度なら聞こえるような環境でした。

そんな壁が薄いのをネタにされていたレオパレスですが、建築基準法違反を指摘されてしまい株価も大変なことになっています。

壁が薄いという笑いのネタが現実になった瞬間ですね。


レオパレス21の現在の株価は226円です。100株単位なので22600円で買えます。配当は、年間10円~12円が長らく続いていましたが、今後は、期待できないんではないでしょうか。

さて、レオパレス21の財務状況ですが、健全そのものですね。さすがに壁を薄くして長年稼いできたかいがあったのでしょう。

自己資本:1439億
自己資本比率:46.3%
利益余剰金:289億
有利子負債:361億

自己資本が高いのは、保有しているアパートなども含まれているのが原因だと思われます、それにしても、有利子負債が不動産屋さんにしては少ない印象です。安定して長い間稼いできた証ですね。

2018年3月期(去年)の実績で
 売上高:5300億円
 営業利益;229億
 純利益:148億

管理物件は、約53万戸で、その半分が法人契約という事です。会社が社宅に借り上げる事が多いみたいですね。


さて、今回の建築基準法で、レオパレス21はどうなってしまうのか、という事ですが、

・安い建築費で建てたアパートで利益をあげるビジネスモデルが難しくなる

・今までの基準に沿わないアパートの改修費

・改修に伴う賃借人と地主、物件オーナーに対する補償

最低限、これらをこなしていかないとならないような気がします。

とくに、レオパレス21のビジネスの根幹である安い建築費で建てたアパートを使ったビジネスが出来なくなる可能性は、将来的に業績に悪い影響がでるのではないでしょうか。
建築基準法によって、ビジネスの根幹を否定されたわけですから。

レオパレスの発表によれば、建築基準法に違反している物件が、現時点で約1万棟という事です。戸数発表ではないので、戸数に対して何割が不備があったのかは、わかりませんが、仮に1棟10戸だとすると10万戸ですから53万戸の管理物件の5戸に1戸は不備のある物件という事になります。(あくまで推測です。)

レオパレス21には、建築基準法に沿った最低限の改修をして、シレっと事業を続けていく選択肢もあります。今回の件で、レオパレス21は信用を失ったと思いますし、例えば、社宅がレオパレスの物件だったら、従業員は嫌な顔をするかもしれません。個人で契約する方も減るかもしれません。

さて、投資家サイドから見ると、株価は手頃ですね。キャッシュもあります。おそらく、今回の件を処理するだけのキャッシュはあると思います。

あとは、信用回復をする意思がレオパレス21にあるのか、無いのかという点ですね。
今までのビジネスモデルを否定されたわけで、小手先で最低限の対応をして、今後も今まで通りやっていくのか、ビジネスモデルを練り直して失った信用回復にまい進するのか。
それとも、面倒くさいから身売りか倒産か。

決めるのはレオパレス21自身ですね。

株価が226円という事で、競馬をするのだったら、買っても面白いとは思います。
ちなみに私は買う予定はないです。



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